縁(えにし)

ベルサイユ展での茶会

だんごは日本の伝統文化

第6回日本伝統文化ベルサイユ展『科学万博つくば'85』における世紀の大茶会では、上々の評判を得ることができました。そして、そんな万博での余韻が未だ冷めやらないでいるとき、また一本の電話が入りました。「今度は、ベルサイユのコングレ宮殿での大茶会に、ぜひとも打吹公園だんごを使いたい」とのお申し出でした。

当時の石谷精華堂四代目当主・石谷文海は、「地域の人に愛され、良い商品づくりに専念し、国際交流の接点となるよう協力したい」と、常々口にしていましたから、ついに、その夢の叶う日が訪れたのです。

昭和六十一年(一九八六)一月二十四日・二十五日の二日間、二千人分の打吹公園だんごを持参して『第六回日本伝統文化・ベルサイユ展』での大茶会開催。以来、ベルサイユでの茶会は毎年恒例となりました。

こうして、フランス以降、昭和六十二年にはオーストラリア建国二百年祭の一環として開催された『クインズランド・ジャパンフェスティバル』の茶会に出品し、翌年十月にはカナダのバンクーバーで開催された『ジャパンフェスティバル'88日本の祭』にも出品。さらに、アメリカは『ワシントン桜まつり』、スペインはマドリッドのメディカル・トレドで開催された『ジャパンフェスティバル』に出品。そして、平成に入っても依頼は後を絶たず、オーストリアはウィーンとザルツブルグで開かれた『ジャパンフェスティバル』を皮切りに、ポルトガルのリスボン、ドイツのデュッセルドルフ、トルコのイスタンブールと立て続けに日本を代表する伝統的和菓子として、世界の皆様に召し上がっていただける好機に恵まれました。

ベルサイユ展の様子